

株主が複数名いて、しかも、何ら血縁関係がない場合、株主に相続が発生すると、見ず知らずの方へ株式の分散がどんどん進んでいきます。
良好関係が続けばよいのですが、オーナー一族を敵対視しているような少数株主がいる会社もあることでしょう。
1単元(中小企業では、通常1株で1単元になっていると思います)でも所有していれば、株主代表訴訟を起こすことも可能です。
議決権を3%以上所有していれば、役員解任請求権や会計帳簿の閲覧権を行使することも可能です。
そのようなオーナー社長は、株式の分散を防ぎ、必要な経営権を握るためにも、株式を集約したいと考えていると思います。
相続人から自社株を買い取るには、「合意により取得」する方法と「強制的に取得(売渡請求)」する方法の2つがありますので、それぞれの要点をまとめたいと思います。
① 株主総会の特別決議で取得に関する事項を決議が必要になります。
② 取得のための期間制限や定款整備は不要です。
③ あくまで相続人との合意による必要があるため、相続人との協議が調わない場合には、
株式取得ができないこととなります。
① 会社の定款に、「売渡請求ができる旨」を定めておく必要があります。
② 株主総会の特別決議で、売渡請求に関する事項の決議が必要になります。 (注1)
③ 相続のあったことを知った日から1年以内に、相続人へ売渡請求する必要があります。
④ 会社は、売渡請求をいつでも撤回することができます。
(注1) 売渡請求の対象となった株式を有する相続人は、原則としてその株主総会において
議決権を行使することができません。
したがって、その相続人を除いた株主総会の特別決議をクリアすれば売渡請求を
行うことができます。
おわりに
自社株の取得は、お金が絡む話なので、買取価格をどうするかという壁があります。
さらには、合意による取得であっても、強制的な取得(売渡請求)であっても、財源規制という壁があります。
「価格」と「財源規制」については、次回以降で触れていきたいと思います。