
税理士の山田卓生です。
確定申告終了まで、あと2週間ではありますが、学生時代の友人からも、「ブログ更新の頻度が落ちている」とお叱り(?)の言葉をもらってしまったこともあり、久しぶりに更新しました。

平成30年6月からスタートした民泊。
民泊で得た収入について、初めて確定申告をする方も、たくさんいらっしゃると思います。
初めての確定申告で、わからないこともあるかもしれませんが、今は、すぐにググれる世の中です。
民泊を行う場合には、管轄する都道府県に届出が必要になります。
民泊は、家主同居型と家主不在型に大別されます。
家主同居型とは、自宅の一室を有料で貸し出すケースで、家主不在型とは、自宅以外のアパートやマンションといった一軒家を有料で貸し出すケースになります。
民泊の所得について、あるサイトでは、要約すると、このような感じで掲載してありました。
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民泊は、家主同居型なら雑所得。家主不在型なら不動産所得になる。
そして不動産所得の場合には、事業の規模によって事業所得として確定申告できる。
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でも、気を付けてください。
たまたま見たサイトが、間違ったことを掲載していて、それを鵜呑みにして申告したら、とんでもないことになります!!!

民泊の所得については、国税庁より課税関係の情報がでていて、雑所得又は事業所得という見解を示しています。
民泊は、利用者から受領する対価は、「部屋代+サービス料」なので、単なる不動産の貸付けとは異なり、雑所得又は事業所得としています。
これは、所得税法基本通達にある「アパート、下宿等の所得区分」の考え方に、似ていると思います。
所得税法基本通達26-4(アパート、下宿等の所得の区分)
(1)アパート、貸間等のように食事を供さない場合の所得は、不動産所得とする。
(2)下宿等のように食事を供する場合の所得は、雑所得又は事業所得とする。
家主がいるのか、いないのかではなく、対価の実質が「賃料」だけなのか、それとも「賃料+サービス料」なのかで、所得の区分をしていることが、ここでも読み取れます。

”不動産所得”と思い込んだサラリーマンが副業で、家主不在型の民泊をスタートして、間違った情報をもとに申告をしたら、どうなるでしょうか。
(お勤め先で、副業が認められているか、どうかは別にして)
民泊をスタートするにも、初期投資が必要です。
宿泊所の購入ないしリフォーム、宿泊者用の日用品、広告宣伝、借入の利子などスタート直後は、赤字になることも珍しくありません。
でも、この民泊の赤字を、サラリーマンが給与所得と損益通算して、所得税や住民税の節税を図ろうと思ったら、大間違いです。
不動産所得が赤字なら、他の所得と通算できますが、この赤字は、給与所得と損益通算できません。
理由は、サラリーで生計を立てているサラリーマンが副業で行う民泊の所得は、雑所得に該当するからです。
雑所得には、青色申告の概念もありませんので、赤字を繰り越すということもできません。
給与所得しかないサラリーマンであれば、雑所得が20万円を超えなければ、その申告も不要です。
もちろん、雑所得が赤字ならそれも申告不要です。

民泊がスタートして、初めての確定申告になります。
わからないことをスマホやパソコンを使い簡単に調べられて、便利かもしれませんが、それが正しいものかどうかは、しっかり判断する力を養わないと、大やけどすることになります。
確定申告終了まで、あと2週間。
準備が、まだという方はお早目に。